【滋賀県・高島市 2023.9.13】琵琶湖の西側沿いにそびえるのが比良山系ですが、その山系からさらに北へすすむと、赤坂山があります。地理的には琵琶湖のほぼ北端の西側、福井県との県境をなすように稜線が連なっています。その稜線は比良山系のものとはちがい、丸みを帯びたやさしいシルエットで、眼下にひろがる琵琶湖の湖面のかがやきと一緒になった風景は、風に吹かれて歩きながら知らずに肩の力が抜けてゆきます。稜線を縦走する途中、どこか草原で寝っ転がって、しばし青空を見上げるのも一興かもしれません。 マキノ高原 マキノ高原... Read More | Share it now!
泉南飯盛山は悪くない、歩いた時期が悪かった。
【大阪府・泉南郡 2023.9.5】大阪府と和歌山県の境をなすように、金剛山系の南端から西へと連なるのが和泉山系です。その西の端、瀬戸内海に突き出した岬部分に飯盛山はあります。所在地名でいうと、泉南郡岬町。全国にいくつもある同名の山と区別するため泉南飯盛山と呼ばれています。ところで飯盛山の名の由来ですが、飯を盛ったような山容からきています。すなわちこんもりと盛り上がった、急峻でもなければ高さもほどほどで、登攀というよりもハイキング気分で登れる山で、この泉南飯盛山もまさにそのとおりの山です。 みさき公園駅スタート 南海みさき公園駅から住宅地を上がってゆく 前方にみえる国道の下をくぐって 山道というよりも 公園内の階段のような道をのぼる ふり返ると、瀬戸内海がきれいに見えました 提灯講山 このあたりから山道らしくなってきました 同じような調子の道がつづきます さらに瀬戸内海がひろく見渡せます 先に言ってしまうと、この山歩きは失敗でした。歩く時期をまちがえました。この日の最高気温は32度。山登りなら問題ないと思っていたのですが、低木ばかりで頭上をおおう枝葉はほとんどなく、直射日光をマル浴びです。(暑い!)もう一点、これこそが最大の難なのですが、ほとんど歩く人がいないためか、左右の樹木から蜘蛛の巣が張り巡らされ、手足といわず頭や顔にまで払っても払ってもネバネバのそれが絡みつきます。(うっとうしい!) 濃密ではないものの、すこし木陰が 先日の台風の影響か、提灯講山山頂はご覧の通り 泉南飯盛山 泉南飯盛山が見えてきました このあたりはもうすこし涼しい時期ならたいへん楽しい山歩きを堪能できたと思います。時期が違えば歩く人も増え、蜘蛛も道を覆うように巣を張ることもないでしょうし。 画として見るかぎり とても楽し気な山道です 飯盛山山頂到着... Read More | Share it now!
六甲全山縦走路にもふくまれる菊水山にのぼる
【兵庫県・神戸市 2023.9.2】六甲全山縦走路の西寄りに菊水山はあります。六甲全山縦走路を踏破する途上で登るならば、さして記憶に残らない山なのかもしれませんが、その西にある石井ダム湖を巻くようにイヤガ谷東尾根道とセットで歩くとなかなか楽しい山歩きになります。 鈴蘭台駅から妙号岩 鈴蘭台駅から住宅街を上がってくる 30分ほど住宅街を歩くと、突然登山口に行き当たります おだやかな山道を散歩気分で歩きます 20分ほどで分岐道に 少々きつい急坂を15分ほど歩くと 妙号岩が忽然と現れます 妙号岩からの眺望 妙号岩からの眺望はなかなかのもの。左の鉄塔のたつ山が菊水山、右下は石井ダム湖です。 菊水山が意外に急峻であることを覚えておいて下さい 足元に注意して元の道まで戻ります 六甲全山縦走路 大きく下ります ここは直進... Read More | Share it now!
松永久秀が信長に背いてこもった信貴山城を探索する
【大阪府・八尾市~奈良県・平群町、王寺町 2023.8.26】生駒山系は大阪府の東端を、奈良県との境界をなすように北から南へ伸びています。山系の中程には、古くは楠木正成が軍事拠点として利用し、のちに三好長慶が本格的に築城した飯盛山城があります。生駒山系の南の端にあるのが高安山で、ここにはずっと時代をさかのぼり、大和朝廷が都を守るためにその山上に築いた高安城がありました。さらに高安山から東へ、すなわち奈良側へ山中をすすむと信貴山に達します。この信貴山には、三好家の祐筆(書記のような役)をつとめながら権勢を拡大し、ついには三好家(主君)に取って代わった松永久秀が築いた名城・信貴山城がありました。 今日は大阪側から高安山にのぼり、高安城、信貴山城と探索して、奈良県の王寺町に下山しようと思います。 まずは高安山へ 近鉄信貴山口駅からスタートします 高安山(中央奥)へ、民家がたつ生活道路をあるく 20分ほどあるくと山道が始まります 信貴山口駅は大阪の中心地から生駒山へ向かった場合の終点になりますが、同時に高安山の山頂まであがるケーブルカーの麓駅でもあります。すなわちいま歩いている道は、ケーブルの軌道の横を並行していることになります。 竹林の下、岩が露出する道をすすむ 樹林の隙間から大阪湾まで見える 高安山の山容が垣間見える 開運橋の下に出合う 上がって開運橋を渡る 左の小高いところが高安山の山頂(何もない) 高安城址 信貴山に向かって東へすすみます 高安城倉庫址 奥へ奥へと倉庫址がつづく この高安城ですが、居住していた跡も、防御のための堀や土塁もみつかっていません。戦うための設備ではなく、いざという時のために、この山上の倉庫群に塩や食料を保管していたようです。 信貴山城址 さらに東、信貴山へ向かうと、 やがて信貴山城・松永屋敷跡が道横に見えます 下に降りて屋敷跡の曲輪(右上)を見上げる 堀切で曲輪を分割して屋敷を建てていたことがわかる 現地にあった案内板より 現地にあった信貴山城の見取り図をみると、松永久秀がいかにも細心な、むしろ臆病なのかと思えるほど巧妙に曲輪(くるわ)配置を考えていることがわかります。実際、信長が嫡男(跡取り息子)の信忠に命じて錚々たる勇将、智将とともに攻め立てさせますが、難攻不落。最後は、力攻めではなく松永方の家臣を寝返らせ、信長方の兵を城内へ隠密裏に侵入させることで落城させています。 左の大きな曲輪は立入屋敷跡 立入屋敷跡 雄嶽、雌嶽 空鉢御法堂より二上山、大和葛城山をのぞむ 雄嶽が信貴山の北峰であり山頂にあたります。信貴山の東懐(奈良側)には朝護孫子寺というたいへんユニークな御寺がありますが、その御堂のひとつです。 ところで信貴山城があった当時、この山頂には4層の天守が建てられていたそうです。これだけ見晴らしのよい山頂ですから物見目的の天守が必要なはずがありません。松永久秀は権力の象徴として、あえて天守を建てたのだと考えられます。そしてこの天守が、その後の城では定番となる「天守閣」のモデルになります。 山頂の御堂から本堂のある伽藍へくだる 正面の小高いところが雌嶽(南峰) 雌嶽入口にあった案内板より 朝護孫子寺伽藍まで下りてきました 朝護孫子寺から信貴山・雄嶽をふりかえる 朝護孫子寺は昨年秋にじっくり見てまわっているので今回は素通りします。たいへんユニークな御寺ですので、興味のある方は、https://yamasan-aruku.com/aruku-64/ 王寺へ もとケーブルカーの軌道があった坂道を下ります 平地に出ると、やがて大和川を渡ります 達磨寺 達磨寺 聖徳太子の愛犬・雪丸の像 聖徳太子が路傍に倒れた老人を助けたところ、その老人こそが達磨大師だったという逸話があります。その現場がここだったということで、ゆかりの寺が建立されています。境内には聖徳太子の愛犬・雪丸の像もあります。雪丸は人の話を理解できるだけでなく、御経も読めたとか... Read More | Share it now!
大和の国有数の巨城・龍王山城址を訪ねる
【奈良県・天理市 2023.8.19】今日は奈良県北中部にある龍王山を登りに行きます。この龍王山は... Read More | Share it now!
琵琶湖からもよく見える比良山系の堂満岳に登る
【滋賀県・大津市 2023.8.11】琵琶湖の西側につらなる比良山系は、湖へ吹き下ろす風の影響で、真夏でもけっこう涼しく登れます。湖岸沿いに走るJR線の駅から登山口までが日陰がない場合は暑いので、朝早めに歩きはじめることをお勧めします。今日は比良山系の最高峰である武奈ヶ岳に登頂するつもりで出てきたのですが、登攀中に思わぬミスをしてしまい、途中の峠で残る時間と体力を計算したうえで、これは断念。少し地味なのですが、進路を変えて堂満岳に登ってみました。 この山登りに関心のある方は、YAMAPで山道の状況などを確認し安全な登山を楽しんでください。 比良駅から登山口へ JR比良駅ホームから琵琶湖をのぞむ 駅ホームから比良山系をのぞむ... Read More | Share it now!
有馬は関西の避暑地(?)、有馬三山に登る
【兵庫県・神戸市 2023.8.6】有馬はいうまでもなく関西有数の温泉地ですが、六甲山の中腹、標高400mほどにあり、六甲山をふきぬける風の影響もあって、夏場は大阪、京都などにくらべて体感温度は5度ほども低く感じられます。猛暑日がつづき、若くもない身体には暑さが熱さとなってみしみしとこたえますが、一週間も出かけずにいるとこれはこれで気分的に鬱屈してくるので、とりあえずは有馬温泉までゆき、あとは現地で考えることにします。 この山登りに関心のある方は、YAMAPで山道の状況などをご確認ください。 有馬温泉 阪急夙川駅から乗ったバスは、およそ1時間で有馬温泉の入口にあたる太閤橋脇のバス停に着きます。現在9時過ぎですが、やはり大阪市内よりはずっと暑さがゆるやかに感じられ、これなら楽しめるレベルで山歩きができそうです。 宿泊なしで温泉をつかえる「金の湯」、その前を抜ける ロープウェイ有馬温泉駅前を過きて林道へ 紅葉谷ルートを上がる 林道から左の山道へ 有馬温泉(六甲山の北面)から六甲山系の尾根へと登る場合、もっとも一般的なのは魚屋路(ととやみち)ですが、この道はあまりにも平凡なので、紅葉谷を上がるルートを使います。 この道は谷道ですので、 おおかた渓流を横に見ながら歩きます 河原に出ました... Read More | Share it now!
観音峯山 – 猛暑日でも登山は楽しめる
【奈良県・吉野郡天川村... Read More | Share it now!
高野山奥の院をあるき、高野三山にのぼる
【和歌山県・伊都郡高野町 /... Read More | Share it now!
関西では兵庫県にひとつだけある虚空蔵山にのぼる
【兵庫県・三田市~丹波篠山市 2023.7.11】虚空蔵山という名の山は、ネットでざっと調べただけでも30近くあります。名の由来は、虚空がすべてを蔵するように、無限の智慧と福徳をそなえ、人々にそれを与え救う虚空蔵菩薩を祀る山、ということのようです。なにも虚空蔵菩薩にすがろうとかあやかろうというのではないのですが、関西で暑さのきびしい時期に山登りをするならば、まずは各地の気温のチェックをして少しでも快適にのぼれそうな山を探します。そして前回登ったのが、大阪北西部の能勢妙見山、そして今回チェックしたのがそこからもう少し北西にある虚空蔵山だったということです。このあたり一帯は気象条件が異なるのか関西では夏をとおして比較的気温が低めなようです。 今回は朝7時15分に自宅を出て、9時から登山をはじめました。 JR藍本駅から登山口へ 手作りの標識にしたがい農道を山へ向かって歩く... Read More | Share it now!