金剛山、今日は登りも下りもはじめての道
【大阪府・千早赤阪村~奈良県・五條市 2024.6.10】
以前にも書きましたが、金剛山の山頂(葛木神社のある葛木岳)はあきらかに県境をこえた奈良県側にあります。それゆえ金剛山はもしかすると奈良県の山と呼ぶべきなのかもしれませんが、大阪側からのぼる登山者の数が大げさでなく100対1かそれ以上という圧倒的な数の差ゆえ、大阪人としてはとうぜん大阪府の山であろうと勝手に認識しています。
大阪側からのぼる登山者数が圧倒的に多いのは人口差だけではありません。著名な登山道はすべて大阪側を起点にしています。
今日はそのなかでロープウェイ前バス停そばの登山口からスタートし、いったん伏見峠へのルートを進みます。ただこの伏見峠ルートは整備された道であまりに面白くないので、登山のアプリYAMAPで見つけた、おそらく金剛山登山者の1000人に一人も使わないであろう道を登ってみます。
さらに下りですが、これは自分でもはじめての経験になりますが、奈良県側へ下ってみようと思います。奈良県側からの登山者そのものが非常にレアなのですから、登りがレア✕下りもレアということで、金剛山でこのルートで上り下りした登山客は、きっと100万にひとりいるかどうか。
もっともレアな体験をするためだけにこのルートを選んだわけではないので、楽しい登山ができることを願いつつ、いざ出発。
※ 今回も河内長野駅から南海バスにのり終点のロープウェイ前バス停まで来ましたが、この金剛山ロープウェイはじつは運航していません。昭和の時代に開通し人気者だったのですが、たしか基部のコンクリート部分の耐震強度に問題があり、平成の終わりごろから運航を停止してます。再開の見通しもないようです。
伏見峠ルートからハードコースへ
このハードコースについて書いておきます。
登山経験の豊富な方にわかるように伝えるなら、足だけで登るのはなかなか困難であり、足だけで下るのは危険すぎます。
登山経験の少ない方にわかるように伝えるなら、足だけでなく手も使ってよじ登ればなんとか上がれ、恰好を気にせず手足だけでなく腰をかがめ尻もすべらせながら注意深く進めばなんとか下れるでしょう。
尾根道をあるいて山頂へ
葛木神社から伏見峠へ
金剛山は関西でも屈指の人気の山で、年間の登山者数は100万人を超えているそうです。
ところでこの登山者数に関して気づいたのですが、リピーターとうよりも〇〇回登山を目指している人が非常に多い。百回、二百回登山なんて人はざらにいて、千回、二千回登山者もいるとは聞いていましたが、今日葛木神社まえを歩いていたところ、五千五百五十五回登山を記念して石塔を奉納している方がいました。
かりに30年かけて登ったとしても、毎年150~200回はのぼっていることになり、これに準ずるような人がそれこそゴロゴロいるのですから、年間登山者100万人超というより100万回超という方が実情にあっているのでしょう。
天ヶ滝を経て
山道といい周囲の風景といいなかなか変化にとんだ山歩きを楽しめました。
ところでバス停前登山口から輪法転寺まで上りで1時間15分ほどであったのに対して、葛木神社からJR北宇智駅までは下りで2時間以上かかりました。
これは両者の標高差によるもので、ロープウェイ前バス停は630m、北宇智駅は180m。同じルートを逆に進むなら登りに3時間は見ておくべきです。また初心者の方に「ハードコース」を下ることはお薦めできません。
【アクセス】南海・河内長野駅→南海バス・金剛山ロープウェイ前バス停~(伏見峠ルート)~(無名のルート)~転法輪寺~山頂広場~葛木神社~ちはや園地~伏見峠~天ケ滝~JR北宇智駅
4h00m、19000歩、
【満足度】★★★★☆