京都東山・清水山から大文字山へと歩く
【京都市内 2023.1.29】
京都東山といえば、いまでは東山区に属する清水寺や八坂神社など観光名所が集中する一帯を指しますが、もともとは京都の中心地から見て東に見える山々のことをいいます。
北の比叡山から南の稲荷山まで東山36峰と呼ばれる、たしかに36の山が存在しますが、それらは日本アルプスのように山峰が屹立しながら連なっているのではなく、もっとも標高の高い比叡山848mを別にすれば、200m前後の山が中心で(平均標高は211m)、しかも山の連なりからは分離した吉田山(吉田神社がある)や、山と呼ぶべきなのか首をかしげたくなる円山公園のある円山などもこの中に含まれています。
その意味では「東山35低山 + 比叡山」と呼ぶのがふさわしいかもしれません。
さて今日は、清水寺が鎮座する清水山から大文字焼の火床がある大文字山(正式には如意ヶ嶽とものものしい名をもちます)へと登山というよりも、トレッキング感覚で歩いてみたいと思います。
清水寺を横にみて
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清水山に登る
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この登山口から「京都一周トレイル」に合流します。
この京都一周トレイルですが、伏見桃山から比叡山、鞍馬、高尾、嵐山などをへて苔寺まで、京都市街の外周をぐるっと回る83kmのトレッキングコースで、四季折々たいへん楽しい山歩きを満喫できます。
個人的には「伏見稲荷~嵐山」までにカットして、これで60余キロになるので、4~6回にわけて歩けばベストと思います。
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清水山は標高242m、登山道も周遊道レベルで家族連れでも初心者でも気軽に登れます。
しかし山頂は木立の中で、途中もふくめて眺望はまったく楽しめません。
将軍塚
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ここは元は古墳のあった地です。
その後(鎌倉時代あたり?)、平安時代の征夷大将軍・坂上田村麻呂の墓が移されてから将軍塚と呼ばれるようになります。
いまは青蓮院門跡の将軍塚清龍殿が標高200mの地に鎮座しています。
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いったん山をおりて蹴上へ
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蹴上インクラインは琵琶湖疎水をつかった船運ルートの一部をなしていたもので、ここでは高低差が大きいため640mの線路を施設し、貨車(台車)に乗せて船を引き上げたそうです。
完成した明治24年から昭和の半ばまで使われていました。
なおこれを見るためにわざわざ立ち寄ったのではなく、このルートも京都一周トレイルに含まれています。
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大文字山に上る
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以前は日向大神宮の境内をぬけて大文字山頂をめざしていたのですが、通りぬける人が多くなり過ぎ、ゴミの問題もあれば、植物の踏みつけ、登山ストック(杖)やアイゼン(靴につける滑り止めの鉄爪)による敷石の破損など、いろいろトラブルが増えてきたのだと思います、別に神宮を周回するようにつけられたルートがあり、そちらを推奨しているようですので、ここも素通りします。
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大文字山は、冒頭でも書きましたが正式名称は如意ヶ嶽。いうまでもなく大文字送り火の日に、この山で「大」の字が焼かれるので、通称としてそう呼ばれています。
ここから銀閣寺脇にある登山口にむかって山を下ってゆくと、途中の西向き斜面にその火床があります。そこまで行ってみます。
ところで大文字山の頂上にむかう最後のアプローチのところで、京都一周トレイルのルートからは分かれています。
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大文字山頂から火床までの下り道は大半が凍っており、とにかく滑る、滑る。
大文字焼の火床
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大文字山は清水山に較べてもずいぶん登る人が多いのですが、大半のひとは銀閣寺脇の登山口から往復しています。そのうえ火床まで来たらターンして戻る人が多いため、銀閣寺脇登山口⇔火床の間は必然的に道につもった雪がかたく踏み固められることになります。
結果としてこの間の路面はアイスバーン状態となり、アイゼンでもつけていないかぎり、まともには歩けません。
写真に映っている方も、このシャッターの直後に尻もちをついていました。
ちなみに雪が浅く石角が出ているので、転びかたが悪いと半端でなく痛いです。
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【アクセス】京阪五条駅から清水寺横➡京都一周トレイル合流➡清水山頂➡将軍塚➡蹴上➡大文字山頂➡火床➡銀閣寺脇➡京阪出町柳駅 27000歩
【満足度】★★★★☆