泉南の雨山に登り、ミツバツツジに癒される

【大阪府・泉佐野市、熊取町 2023.4.11】
大阪府の南端に、和歌山県との境目をしるすように和泉山脈が東西につらなっています。そのなかに低山でありながら瀬戸内海をながめ、周囲の山々をのぞみ、ふたつのダム湖を見下ろしながら、ちょっとしたアルペン気分を楽しめる山があります。
むかしから雨乞いの山として知られており、その名も雨山といいます。
山歩きを彩ってくれる草花のなかでも、可憐であり華麗でもあり心癒されるミツバツツジの咲くころが、雨山を歩くにはベストではないかと思います。
今年は全体に花の開花が異常にはやいのですが、本来なら今ぐらいがちょうど見頃になる雨山のミツバツツジがすでに散り始めていると聞いて、あわてて予定をくみました。

城ノ山

雨山にむかう途中にある神社のクスノキ
阪和自動車道の橋脚直下をぬける
道は思った以上に、山路らしい山道です
南西を見わたすと、かわいい泉州小富士山(260M)
曲輪跡

雨山には南北朝時代から城がつくられていました。
ところが雨山の西にある、すなわち今登っている城ノ山にも城跡があり、以前は別々の城と考えられていましたが、近年の調査ではどうやらふたつの峰をセットにして城を構成していたようで、そこで城の名もふたつ併せて、いまでは土丸雨山城と呼ばれています。
ここは元土丸城の、見張り用の曲輪跡と思われます。すなわち土丸雨山城のいちばん西の端の曲輪になります。

元土丸城の本丸跡と考えられていたところ
城ノ山をふり返り見る

雨山

岩の上をあるく場面もあります
ミツバツツジが咲いています(実はだいぶん散っています)
雨山山頂に祀られた龍王社

雨山は雨乞いの山ですから、山頂には龍王社が建てられており、水の神である龍王大神を祀っています。
右側にある木は、ヤマモモの老大木。

西ハイキングコース

雨山山頂から下ると、
熊取町が整備したハイキングコースに合流します
城ノ山(左)と雨山をふり返り見る
ミツバツツジは半分以上散っていますが、
それでも十分に楽しませてくれました
一気に下って、鉄塔のある小さなピークを上ります

上永楽池

進行方向の眺め / 後方は金剛山系、和泉山脈
歩いてきた方向の眺め / 犬鳴山(左)、雨山(右手前)
上永楽池(ダム湖)

ところで永楽ダムやその周辺には「怖い話」がいくつか残されており、有名な心霊スポットもあります。
興味のある方は、「永楽ダム、心霊」で検索してください。
興味のない方は、日中歩いている分にはなんら不自然な現象も光景も経験したことがありませんので、安心して遊びにきてください。

東ハイキングコース

ダムの上を渡り、東ハイキングコースへ入ります
中央に上永楽池、その向こうは犬鳴山
下永楽池と大阪平野をのぞむ / 展望台より
犬鳴山と和泉山脈をのぞむ / 展望台より
右上の山頂にあるのが先程写真を撮った展望台
水流でえぐられたような道を下り続けると、
やがて車道に出ます

車道に出てから最寄りのバス停まで40分ほど歩いて帰路につきました。

【アクセス】
南海泉佐野駅 ➡(南海ウィングバス)➡ 土丸バス停~城ノ山~雨山~(西ハイキングコース)~上永楽池~(東ハイキングコース)~展望台~永楽ダム~浪商学園前バス停 ➡ (南海ウィングバス) ➡ JR熊取駅 20000歩
【満足度】★★★★☆
雨山までは軽い登山、そこから先はハイキング感覚で、しかもちょっとしたアルペン気分を楽しみながら歩けます。