比良山系・北比良にそびえる釈迦岳にのぼる

【滋賀県・大津市 2023.4.20】
滋賀県の琵琶湖西側につらなる比良山系は、西側の稜線は全体で奥比良とよび、東側(琵琶湖側)の稜線については、北半分を北比良、南半分を南比良と分け、その北比良よりさらに北側をリトル比良と呼びます。
先月(3月11日)にはリトル比良の北端からスタートし、岳山~鳥越峰~鵜川越~寒風峠と稜線を縦走し、涼峠を通って下山しました。
今回はその続きとして、まず涼峠まで登り、そこから南へルートをとってヤケ山~ヤケオ山~釈迦岳と縦走してみます。前回のリトル比良がその名のとおり少々リトルで標高500~700mの峰がつづいていたのに対して、今回はいよいよ比良山系の中心部に足を踏みこむため標高も1000m前後を歩くことになります。なかでもヤケ山からヤケオ山へはそうとうにハードな急坂登りがありますが、視界がよければ眼下に琵琶湖を見わたす素晴らしい眺望が楽しめます。

げんき村から涼峠へ

北小松駅から 眺める

北小松駅で下車した時点では、ずいぶん雲が垂れ込めていました。ヤケ山や釈迦岳はもちろんのこと手前にある低山ですら山頂あたりは見えません。
天気予報では昼前から晴れるとのことなのですが。現在午前10時です。

野外活動施設・げんき村を過ぎると、
やがて山道、ここは左へ / まっすぐ行くと楊梅滝
渓流を渡って涼峠へ向かいます
まだこのあたりの登りは楽です
登り始めて1時間、だいぶん晴れてきました
ぼんやりですが、樹枝の向こうに山並みが見えます

ヤケ山

涼峠を過ぎたあたりは穏やかな道です
ミツバツツジに癒される、楽しい山道歩き
しかし甘く見てはいけません
しこたまキツイ登りが待っています
ヤケオ山(右奥)が見えます
ヤケ山山頂付近はミツバツツジが群生していました
ヤケ山山頂より / 右奥がヤケオ山

スタート地点・北小松駅の標高は100mほど、ここヤケ山が705m、ヤケオ山が970m、釈迦岳が1062m。
この標高だけみるともう3分の2ほど登ったことになるのですが、実際にはこれからの残りはいままでの倍ほどきついです。

ヤケオ山

ヤオ山から急斜面をいったん下ります
この登りも上から見下ろすと楽そうなのですが、
実際には木の根をつかんで登ります
このあたりは見下ろしてもきつい
それでもこの爽快な眺めを楽しめるので
頑張れます / それにしてもずいぶん霞んでる
ヤケオ山山頂
釈迦岳(左奥)をのぞむ / 右奥は武奈ヶ岳?

釈迦岳

霞んでいるのは残念ですが、見方によっては幻想的な風景

霞んでいて琵琶湖の湖面がはっきり見えません。前回3月にリトル比良を縦走したときもイマイチだったので、美しい琵琶湖の眺望を楽しみたいなら春は避けるべきかもしれません。

ところでここは標高1000m近く、琵琶湖岸の街は標高100mほどなので標高差は900mほどあります。いま滋賀県は統一地方選の最中なのですが、なんとまあ900m下から「○○党の○○です」という選挙カーの声がいともあっさり湧き上がってきます。

アセビの群生
足元を見ると、イワカガミが咲いています
しかし尾根道がつづくので注意して歩きます
崩落した危険箇所もありました
釈迦岳山頂は視界が良くない

ヤケオ山から釈迦岳まではピークをひとつ超えるため、ダウン → アップ → ダウン → アップとなりますが、勾配はそれほどでもありません。
また斜面の崩落が進んでおり、少々危険なところがありますが、ロープにつかまりながらでないと歩けないのではなく、ロープにつかまることで安心して歩けるといったレベルです。

大津ワンゲルを下る

大津ワンゲルへの分岐

釈迦岳への登山としてはもっとも一般的な大津ワンゲル道を下ることにします。

ずいぶんな急坂です、慎重に
ロープを使って下ります
ほとんど垂直落下
垂直落下第二弾

シャクナゲ

難所を過ぎると、満開のシャクナゲが迎えてくれます
このシャクナゲの群生を見たくて
大津ワンゲル道を選んだのですが、
正解でした、大満足
シャクナゲとミツバツツジの競演
快調に下って行きます
ずいぶん下りてきました
赤みの抜けた、ほぼ白いシャクナゲ

比良駅へむかう

駐車場に出てきました、ここが起点のイン谷口
ふり返ると、釈迦岳?が見える

ここからは、湖西バイバス道の高架をくぐり、別荘地を抜け、30分ばかり琵琶湖岸を目指してあるくとJR比良駅につきます。

【アクセス】
JR北小松駅~げんき村~凉峠~ヤケ山~ヤケオ山~釈迦岳~(大津ワンゲル)~イン谷口~JR比良駅
【満足度】★★★★☆