高御位山に登るには、まずは岩場を這い上がる
【2023.5.21 兵庫県・高砂市~加古川市】
兵庫県の西、大阪から見ると神戸、明石の海岸線を通り過ぎて姫路の手前あたりに、播磨アルプスと親しまれている山系があります。その山系のなかで最高峰の高御位山(たかみくらやま)はその山容の美しさから播磨富士との別名があります。
ところで、高御位山が最高峰と書きましたが、その標高は304m。3040mではありません。この山系自体が低山の連なりで、標高から言えば「アルプス」とか「富士」とか呼ぶのはおこがましいかもしれませんが、海岸沿いの平野部にむくっと隆起した山々が馬蹄形につらなる様は、自分があるいてゆく山並みも歩いてきた山並みもすべて一望でき、眼下には瀬戸内海を見わたせ、まず眺望を十分に楽しめます。
そしてこの山系特有の岩場の連続は、あたかも2、3千メートル級の山並みを歩いているかのようなアルペン気分を(少しは)満喫できます。
まずは豆崎奥山
岩場登り
豆崎奥山のピークから2度アップダウンを繰り返すと、鹿島神社との分岐にでます。
下れば鹿島神社、登りはこの岩場で、標高差は150m、斜面の長さ(距離)は200m。
画像で見ると、ロープ無しではとても登れないようですが、岩自体が凸凹しているうえに表面が粗くてざらざらで、滑りにくい状態です。また直線的に見ると45度くらいの傾斜ですが、ジグザグに登って行くと、案外登りやすいのに驚きます。
場所によっては登りやすいポイントに印が付けられており、さらに多くの先達が歩きやすい所を注意深く探しながら歩いた痕跡が目を凝らせば見えるていどに残っており、それらをたどってゆけば、初心者でも登れないことはありません。
鷹ノ巣山から高御位山へ
高御位山(たかみくらやま)の山名の由来ですが、調べたかぎりでは分かりません。
おなじ読みで「高御座」と書くと、天皇がすわる玉座(ぎょくざ)を意味しますが – – –
前の山頂の画像の、屹立した岩の後方にけっこう広い平坦地があり、そこに神社があります。
神社は神を祀ります。そして神の鎮座する場所を磐座(いわくら)と言います。
「神が鎮座する磐座」から「天皇がすわる玉座」である高御座につながり、そこから高御位山と名付けられたと考えるのが妥当でしょうか。
下山もまた楽しい
高御位山からさらにアップダウンを繰り返しながら徐々に高度をさげ、辻の登山口まで。
そこからは住宅地をJR宝殿駅まであるいて帰路につきました。
【アクセス】JR曽根駅~登山口~豆崎奥山~大きな岩場~鷹ノ巣山~高御位山~北山分岐~辻の登山口~JR宝殿駅
【満足度】★★★★☆