観音峯山 – 猛暑日でも登山は楽しめる

【奈良県・吉野郡天川村 2023.7.30】
7月30日、サイトで調べたところこの日の大阪市内の予想最高気温は36度。それに対してこの日登山にゆく予定の、奈良県中部にそびえる観音峯山(かんのんみねやま)の登山口(天川村の洞川温泉、みたらい渓谷)の予想最高気温は32度。
これだけだと気温差は4度ということになります。
ところで気象庁から発表される気温ですが、これは測定する場所は各地いろいろですが、測定の条件は統一されています。①芝生の上 ②地上から1.5mの位置 ③筒のなかで測る(むかしの百葉箱)④筒の中は日差しはまともには受けないが、通風孔があり風通しはよい。
さて大阪市内の自宅周辺ですが、アスファルト道路の上を歩き、日陰は(ビルと街路樹で)たまにあるぐらいで大方直射日光を浴び、ビルが並んでいるので風通しは悪く、さらに周辺の住宅、店舗のエアコンの室外機から出る温風が気温をあげる。
これだけ条件がちがうと、体感温度としては気象庁の発表数値より3度くらいは高いと思った方がよいでしょう。それに対して天川村の登山口辺りは、地面は土と草、樹木の下ゆえずっと木陰、障害物はないので風通しは抜群によい。これは気象庁の気温測定条件よりもさらに恵まれています。
すなわち「今日の予想最高気温」については、体感温度として大阪市内は36+3=39度、天川村の観音峯山登山口は32-2=30度くらいと考えるべきでしょう。
また登山道のそばを渓流が流れていると水量や風が吹き抜ける具合によりますが、体感温度は1~3度は下がります。加えて山登りの場合は高度で100m上がるごとに気温は0.6度下がります。登山口周辺の標高は800m、観音峯山の標高は1347m、すなわち一番暑い時間帯に山頂に到達したとすると、最高気温時の体感温度は26度かせいぜい27度ということになります。
それゆえ、住んでいる土地が猛暑日だからと言って、登山を諦めることはありません。

この山登りに関心のある方は、YAMAPで山道の状況などをご確認ください。

みたらい渓谷を後にして

みたらい渓谷駐車場からこの橋をわたる

車で来た人はこの駐車場にとめて出発すればよいですが、バスで来た場合は、300mほど通り過ぎたところにバズ停があるため、ここまで戻ることになります。

ところで大阪市内の自宅を出たのが朝7時、電車とバスを乗り継ぎ、いま10時半少し前ですが、朝7時の大阪市内よりここの方が数段涼しい。

橋の上から渓谷を見下ろす
すぐにある分岐 / 左は観音峯、右は渓谷へ
植林地のダラダラ坂を登ります
上から見下ろすと、こんな感じです

観音平~観音峯展望台

観音平に着きました / 南朝ゆかりの神社跡がある
観音平を過ぎたあたりから
登山道はがぜん面白くなります
すごくいい雰囲気、歩いていて楽しい
最後に急坂登りをこなすと、
ススキの原になった観音峯展望台につく
前方に観音峯山
途中で振り返ると、弥山、八経ヶ岳をのぞむ

観音峯山

案内板は随所にしっかりあります
まるで漫画に出てくるような、いかにも毒々しいキノコ
まことに珍しい / 尾根を境に左は杉林、右はブナ林
左側の杉林
右側のブナ林
ブナ林のなか、急坂を登ります
さらに上りますが、山頂は視界ナシ
山頂付近から大日山、稲村ヶ岳をのぞむ
こちらは反対側の眺め

下山する

迷わないよう赤テープを目印に急坂を下る

観音峯登山口から往復するのが一般的なようですが、体力も時間も余裕があるので、周回するように歩いて洞川温泉(どろがわおんせん)へむかって下山します。

【法力峠】右上から下り左へ下る / まっすぐ進むと稲村ヶ岳
杉の植林地帯を快調にすすむ
たいへん趣きのある道がつづきます
なんだなんだ、この味わい深い道
岩の横を通りぬけ、
苔むした石階段の前を通り過ぎると、

洞川温泉

やがて洞川温泉に着きます

登山をはじめてから4時間少々、15時前に洞川温泉につきました。
スマホで確認すると、現地の気温は31度でしたが、まったく暑さは感じません。現に土産物屋さんなど店内はエアコンを使っていないようで、扉を開け放ち、自然の風でじゅうぶん涼んでいるようでした。

バスの出発まで1時間強あるので散策してみます。

稲荷神社に参詣
龍泉寺にも参詣
そして、かりがね橋(吊り橋)へ
かりがね橋上より洞川温泉をのぞむ

【アクセス】近鉄下市口駅➡(奈良交通バス)➡観音峯登山口~観音平~観音峯展望台~観音峯山~法力峠~五代松鍾乳洞~洞川温泉~洞川温泉バス停➡近鉄下市口駅
【満足度】★★★★☆

山登り,奈良

Posted by 山さん