彼岸花の咲き乱れる葛城古道をあるく

【奈良県・御所市 2023.9.25】
「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉がありますが、今年は彼岸を過ぎてもまだ十分に暑い! たしか昨日も日本のどこかで猛暑日のところがあったはずで、そこまでは行かないにしても、今日も大阪、奈良、京都あたりは最高気温が堂々と32度とか33度と言っています。
過去何度もこの時期になると、奈良の古道街道をあるいて彼岸花をみてきましたが、こんなに気温が高かったのは記憶にありません。
それでも深緑の中、あるいは黄色く実った稲穂と彼岸花の真紅が共演する光景は、一年のうち極々限られた時期にしか見られない眼福とも呼べるもので、暑いのは覚悟のうえで出掛けてみることにしました。

JR御所駅から葛城古道へ

葛城古道は、葛城山から金剛山にかけて東側の山麓を南北に、古寺古社をむすびながらつづく旧道です。
下に御所市(ごせし)のHPから借用してきた地図を添付しましたが、この地図は横向きに置かれたもので、右が北になります。
今回は地図の右下にあるJR御所駅からスタートし、途中で葛城古道に合流、左へ(すなわち南へ)と歩を進めました。

御所市の公式HPにある市内観光・散策用マップより抜粋


葛城山に登る際はいつも右折しますが、今日は直進 (10:17)
早くも彼岸花の真紅の花が

九品寺

右を見ると、大和葛城山をバックに彼岸花
左を見ると、奈良盆地を背にコスモス
九品寺に着きました (10:47)
境内にも彼岸花が咲き乱れています
ところが – – –

九品寺の境内外周にあたるこの土手あたりは、本来なら彼岸花の真っ赤な花で埋もれており最大の見どころのひとつなのですが、上には赤い柵をめぐらすだけでなく、なんと彼岸花そのものはすべて刈り取られています。
この時期(とくに休日)には見学者であふれかえり、そのマナーが悪いことを以前から散々訴えてはいましたが、見物客が押しかけないようにするため、わざわざ刈り取るとは – – –
マナーの悪い見物客には大いに問題がありますが、それではこの寺の品位はどうなのでしょうか。

九品寺から一言主神社へ

黄金色に実りつつある稲穂と彼岸花
彼岸花は田んぼのあぜ道沿いに咲き誇るため
見物客が殺到すると、田の中に足を踏み入れる人も

たしかに田んぼに足を踏み入れるのは失礼であり、懲罰ものでしょう。
思うに、この時期は葛城古道をあるくのに通行料のようなものを徴収し、(それだけでも見物者は減るでしょう)、集まったお金は地元に有効に使うというのはどうでしょうか。
すくなくとも九品寺のように無理やり刈り取っても、地元の印象が悪くなるだけで、彼岸花を見たい人は九品寺をさけるため他の場所がいっそう混雑するだけです。

一言主神社

一言主神社に到着、さきに参拝をすませます (11:30)
ご神木 / 樹齢1200年のイチョウ
一言主神社の参道横に彼岸花の群生地があります
と言っても、ここも個人の田んぼの中なので
迷惑にならないよう、気をつけて見学したいものです

山の麓をかるく登りる

古道沿いには旧家も建ち並んでいます (12:10)
標識は完備しています / 金剛山が正面に
いたるところに彼岸花が咲いています
ゆるい勾配の坂道を上ります / 自動車はほぼ皆無
柿の木の下にも彼岸花

極楽寺にて終了、バス停へ

極楽寺の静かな佇まい (12:49)

ここまで歩いてきて少々バテ気味になってきました。
考えてみると、気温は猛暑にはぜんぜん及ばないものの、日陰がほとんどなく暑い陽射しにさらされどうしなのが堪えたようです。
なによりもず~っと彼岸花は咲き乱れており、むしろ食傷気味です。
これからさらに坂道を登るのも億劫なので、ここで終了とします。

ということで、坂を下りはじめました
最後の最後まで、彼岸花。堪能しました! (13:25)

【アクセス】JR御所駅~葛城古道(九品寺~一言主神社~住吉神社~極楽寺)~鳥井戸バス停 ➡ 近鉄御所駅
17000歩、所要:4時間
【満足度★★★☆☆ (暑くてしんどかったため。例年の彼岸の気候であれば★4つ)