一目千本桜の吉野山は、一目●本紅葉だろうか
【奈良県・吉野郡吉野町 2023.11.19】
奈良県の東西南北ちょうど中央あたりに吉野山はあります。
もっとも吉野山という単体の山があるのではなく、吉野川の南岸から南の大峰山脈へとつながる尾根筋にある山々を総称して吉野山とよびます。また大和の国から修験道を通って熊野へとつうじる、山深い地にあたるため修験者にとっては山岳信仰の聖地であり、金峰山寺(きんぷさんじ)など多数の社寺がつくられ、その修行と信仰の地を総称して吉野ともよんでいました。
その意味では、和歌山県の高野山や、京都と滋賀にまたがる比叡山に近いものがあります。
ところで、吉野といえば桜があまりにも有名で、まるで桜の山のような印象がありますが、吉野山は同時に紅葉の名所でもあります。紅葉するのはおもにモミジとサクラ、特筆すべきは吉野山にあるモミジが300本ほどであるのに対して、桜の本数はざっと3万本。
桜紅葉という言葉は、吉野山のためにつくられたものではないでしょうか。
3万本のサクラの紅葉は、おそらく日本はもちろん世界でも吉野山でしか見られないものと思います。
ところが今年は10月末まで気温が高く、モミジやカエデよりもさきに色づくサクラはじゅうぶんに葉を色づかせる間もなく、散ってしまいました。
それでもモミジの紅葉が見頃となったそうなので、出かけてみることにします。
吉野山歩き
今日の予定ですが、右下の吉野駅をスタート、上下に2本ある黄色と青色のダブルになった下の方の道を進み、途切れたところから青破線をすすんで如意輪寺へ。そこからさらに青破線をすすみ、花矢倉の手前で太い青線に合流、そこから先へ吉野水分神社、高城山をへて奥千本地区へ。青破線を一周して、花矢倉までもどり、そこからひきつづき太い青い線をくだり、竹林院、桜本坊、吉水神社をへて金峰山寺、黒門をぬけ九十九折の急坂をくだって吉野駅へもどることにします。
如意輪寺へ
このブログでは、吉野山の山歩きに重点をおいて書いています。
吉野の社寺に関しては、下記のブログで詳述しています。関心のある方は下記のアドレスをクリックしてご覧ください。
https://yamasan-aruku.com/aruku-202/
花矢倉へ
春はここから桜を観るのがオススメです。
この先の花矢倉が桜の展望所として有名ですが、花矢倉からは遠景として桜を見わたすのに比べて、ここからは眼下に中千本、下千本と流れ落ちるようにひろがり、さらに目の前、頭上も桜花で覆われます。
高城山へ
高城山の紅葉
桜の場合、春になると下千本、中千本、上千本、奥千本と山麓から山上へ開花してゆきます。
紅葉はその逆です。
どうやらネットでは「吉野山 紅葉 見頃」となっていましたが、上千本より上が見頃、中と下はまだなのか、それとも今秋はきれいに色づくことなかく散ってしまうのか。
奥千本へ
奥千本はそろそろ散りはじめ、まもなく見頃過ぎになりそうでした。
吉野の町をあるく
金峰山寺から吉野駅へ
今日の吉野山での山歩きですが、吉野駅の立地は標高約200m、高城山は702m、今回歩いた中でもっとも高いところは金峰神社で756mです。
標高だけ見ると、そこそこの山登りをしているようです。しかし道が全体におだやかなため、健脚で山登り大好きな方にはもの足りないかと思います。
プラス案としては、A)奥千本東側から往復40分ほどで標高858mの青根ヶ峰へのぼる、B)奥千本西側から往復80分ほどで標高863mの百貝岳にのぼる、などを提案します。
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【アクセス】近鉄吉野駅~如意輪寺~花矢倉~高城山~奥千本~吉野水分神社~吉野の町~近鉄吉野駅 24000歩 5時間20分(寺社拝観もふくめて)
【満足度】★★★★☆