琵琶湖に浮かぶ竹生島 1時間ツアーのご案内

【滋賀県・琵琶湖北部 2022.4.9】
今日は午前中に琵琶湖にうかぶ竹生島をたずね、そのあと長浜へわたって長浜城の満開の桜を見にゆくつもりです。
竹生島へは観光船で行くことになりますが、以下の4通りの船便があります。
(1)近江今津 → 竹生島 → 近江今津
(2)近江今津→竹生島→長浜
(3)長浜→竹生島→近江今津
(4)長浜→竹生島→長浜
大阪から行く場合は、時間的にも金銭的にも(2)が一番良いので前日のうちに予約を入れておきました。
ただ、ひとつ問題があります。それは船の運航の都合上、竹生島での滞在がちょうど1時間しか許されないということなのです。

竹生島へ

近江今津・観光船のりば
この船で行きます / ちっぽけに見えますが座席数120
おだやかな琵琶湖

週末、桜の季節、天気は快晴。満席になるのではと心配して予約を入れておいたのですが、席は半数も埋まっていませんでした。
やはりまだまだコロナ禍の影響でしょう。

竹生島到着

竹生島は周囲2kmの、琵琶湖で2番目に大きな島です
25分の航海で到着。入れ替わりで帰る人たちが乗船
ここが竹生島観光のスタート地点になります

長浜行きの船はちょうど1時間後に出発します。
5分前には乗船なので、竹生島での持ち時間は55分。
配置図をしっかり頭に入れて効率よく回らねばなりません。

宝厳寺

宝厳寺(ほうごんじ)と 竹生島神社が同居(?)

竹生島は島そのものが宝厳寺の境内と思えばわかり良いでしょう。
実際には島全部が境内ではありませんが、境内から外はかんぜんに未開発で立ち入ることはできません。

桜はまさに満開です
宝厳寺の本殿 / 昭和になって建てられた

宝厳寺は聖武天皇の命により、僧・行基によって建てられました。
本尊は大弁才天。弁才天(弁財天)は音楽、知恵、財をつかさどる女神です。

さて神仏習合時代のなごりで入口に鳥居がありましたが、明治の世になって発令された「神仏分離令」により、ここ宝厳寺も寺としては廃寺とし、神社として改めるよう命じられます。
その後どのような奥の手をつかったのかはわかりませんが ー 宝厳寺の案内には多くの信者の要望により廃寺を免れたとなっています ー 当時の宝厳寺の本殿を竹生島神社の本殿として譲りわたすことで決着します。
その結果として、ここ竹生島では宝厳寺と竹生島神社が同じ境内に同居しています。

宝厳寺・本殿内
ダルマ奉納 / ダルマに願い事をかいた紙を入れて奉納
本殿から眺める満開の桜
樹齢400年のモチの木と三重塔
五重石塔 / 重要文化財ですが、

観音堂

観音堂へ向かいます
入口にあたる唐門が見えます
唐門

この唐門は、豊臣秀頼の手により京都の豊国廟から移築したもので、さらにたどれば秀吉がたてた大坂城の極楽橋の一部であったもので、現存する唯一の秀吉・大坂城の遺構だそうです。

観音堂内
観音堂・天井
舟廊下

秀吉が朝鮮出兵の際にのる予定だった御座船の材を使っている、との言い伝えがあるそうです。

竹生島神社・本殿

竹生島神社・本殿

舟廊下をすすむと直接竹生島神社の本殿にいたります。
この本殿がもとは宝厳寺の本殿であったことはさきに書きましたが、そもそもは秀吉が建てた桃山城内の絢爛豪華な御殿を寄進したものだそうで、とうぜんのこと国宝に指定されています。
(殿内撮影禁止)

龍神拝所から鳥居にむかって土器投げ

拝所から願いを書いた土器(かわらけ)を投げて、みごと鳥居の間をとおると願いがかなうそうですが、確率はずいぶん低いようでした。

舟廊下を下から見るとこうなっています
ちょうど5分前に戻ってきました
竹生島を離れる

こうして1時間ちょうどの竹生島観光が終わりました。
少々焦りましたが、中身の濃い1時間でした。

【アクセス】JR近江今津駅から徒歩5分の船着場より観光船で
【拝観料】宝厳寺と竹生島神社 あわせて600円
【満足度】★★★★★(満開の桜もふくめて)