吉野にて、圧巻の桜と圧倒的な人混みに翻弄される

【奈良県・吉野町 2025.4.9】
およそ15年ぶりに吉野の桜を見に行くことにしました。
ベストの見頃は明後日か明々後日のようなのですが、明日から天気がくずれるとの予報のため、快晴予報の本日決行することにしました。
なぜ「決行」などという大げさな言葉を使うかというと、桜が見頃時期の吉野はえぐいほどの人出で、たとえば関西登山のガイドブックには桜のシーズンは混みすぎるので避けた方がよいと注意書きがされるほどです。
人出に関して、それほど多くないのではと楽観できる要因は今日が平日であること、とんでもなく多いのではないかと悲観するしかない要因は明日から天気が悪くなるため(私と同じように)今日しかチャンスはないと考える人が – –
結果を先にいうと、後者になりました。

吉野駅

近鉄吉野駅前

橿原神宮前駅で乗り換えた近鉄吉野線の電車は通勤ラッシュを思わせる満員状態でしたが、やっと吉野駅について混雑する改札を抜けるとこの状態。
中千本公園まで運んでくれるバスの発着所がこの先にあるため、そのバス待ちの人々が溜まっているのがこの渋滞の理由のようです。

中千本にあった案内図から抜粋

本日あるくルートですが、主たる目的が山登りではなく観桜ですので、以下のルートを選びました。
吉野駅(右下)→①七曲り→②黒門→③蔵王堂→④勝手神社跡→⑤如意輪寺→⑥竹林院→⑦花矢倉→⑧吉野水分神社→⑨高城山展望台
①②下千本の領域
③④⑤中千本の領域
⑦⑧上千本の領域
⑩奥千本への入口

あらかじめお知らせしますと、トイレは如意輪寺と高城山展望台のものが比較的空いています。
他は運次第です。

下千本

ロープウェイを上に見ながら七曲りへ
桜の時期は通行止めの車道を歩く
車道を縫うようにつづく歩道を歩く

下千本はちょうど満開でした。
車道は文字通り七曲りに登ってゆき、歩道は近道するように時折車道と交差しながら登ってゆきます。
桜を下から見上げるなら歩道、遠景を眺めるなら車道を歩くのが良いでしょう。

中千本

金峯山寺蔵王堂
門前通り / ここも人だらけのため急いで通過
勝手神社跡近くの小道へ入り高台に上がる
高台を下りて如意輪寺へと向かう
その如意輪寺が桜のなかに埋もれて見える

中千本は七分咲きでした。
あくまで個人的な感想ですが、吉野の桜は中千本がもっとも見応えがあると思います。そのなかでも勝手神社跡近くから如意輪寺へと続く歩道、如意輪寺横を通り竹林院方向へもどる車道、このあたりを歩くとまるで桜のなかに吸い込まれるかのような錯覚さえ覚えます。

上千本

如意輪寺から山道を登るとここに出てきます
花矢倉の足元あたり
花矢倉から金峯山寺方面を見わたす

上千本は五分咲きでした。
名前は花矢倉ですが、個人的にはまあまあといった感想です。

奥千本へは行かず

吉野水分神社
高城山展望台への道

奥千本の入口にあたる高城山展望台あたりの桜はまだツボミでした。
吉野において、同日に下千本~中千本~上千本~奥千本の桜がそろって見頃になることはまずありません。それゆえどこを中心に見たいのかで判断するしかないでしょう。

なにを待つ行列でしょう?

最後に、おもわず尻込みするような写真を掲載します。
これは前方に見える公衆トイレのためにならぶ行列です。
この時期ならば山を歩いても汗はかかないでしょうが、トイレの近い人には吉野のトイレはなんとも遠いと、冷や汗ものでしょうね。

15年前に観桜のため吉野をたずねたときもたしかにすごい人出でした。
今回たずねてみて人出はさらに3~4割増えているように思いました。要因はインバウンド客の激増でしょう。
行きの電車は満員、帰りの電車は超満員、その超満員の電車でドアに身体を押しつけられながら外を見ていると、線路と並行してはしる道路は吉野からの帰り客の車で大渋滞になっていました。
まだ行ったことのない人は勇気を出して(?)ぜひ圧巻の桜を見に行ってください。そしてSNSでアップしてください。来年からは、私はその画像なり動画なりをみて楽しむことにします。

【アクセス】近鉄吉野駅~七曲り~下千本~金峯山寺~中千本~如意輪寺~上千本~吉野水分神社~高城山展望台~吉野駅 18000歩
【満足度】★★★★★(観桜にかぎって)