日本で最初の石垣の城・観音寺城を見にゆく

【滋賀県・近江八幡市安土 2022.5.28】
思えば、安土にくるのはほんの3か月ぶりです。
もっとも前回は信長がらみでしたが、今回はその信長と敵対した六角義賢(ろっかくよしかた)の居城であった観音寺城を見にゆきます。
観音寺城(址)は、安土城(址)の北東にある標高432mの繖山(きぬがさやま)の山頂から南山麓部分にかけてひろがる大城郭です。しかも単に大きいというだけでなく、城郭全体に石垣が組まれており、日本最初の総石垣の城と言われています。

安土駅から繖山へ

JR安土駅から歩きはじめます

後方が観音寺城址のある繖山

今回は安土城はスルーして、六角氏の居城・観音寺城(址)にむかいます。

桑実寺

桑実寺参道から登ってみます。
山門をぬけても階段がつづきます。
本堂

桑実寺は通り抜けるだけでも、拝観料300円が要ります。すなわち観音寺城址 / 繖山(きぬがさやま)へあがるには入山料が必要ということです。

観音寺城址

桑実寺をあとに岩石だらけの山道を登っていきます。

観音寺城址は建物こそありませんが、随所に石垣がのこっています。
繖山の尾根筋に沿って城郭がならび、それぞれに三井丸、伊庭丸、馬場丸などの名で伝わっていることから六角氏の家臣が居をならべていたものと思われます。

ここが本丸跡です。

しかしこの場所は古い絵図に「本城」と記されていることから本丸跡であろうと推測されているだけで、城郭群の中では西の端に位置しており、端っこにあって本当に本丸なのか疑問視する向きもあるようです。

観音寺城をめぐる議論
http://kojousi.sakura.ne.jp/kojousi.turedure4.htm

この本丸跡より15分ほど歩くと、一見の価値のある大石垣にたどり着きます。

この大石垣から1km向うを新幹線が走っていました。
ということは新幹線の車窓からこの大石垣がみえる(?)
大石垣からの眺め

ところで六角氏ですが、佐々木氏から連なる名門の家柄ではあるものの、戦国時代にはすでに衰退しつつありました。
織田信長が足利義昭を将軍に据えるため6万ともいわれる軍勢とともに上洛する際には、その通り道であったこの近江一帯を領する六角氏は、名門の意地からか信長に服従はしませんでしたが、大軍勢に怖れをなし戦うこともなく逃避し観音寺城は無血開城します。

信長の上洛と観音寺城の無血開城
https://www.touken-world.jp/tips/11093/

五個荘

五個荘

観音寺城址を北へ下ると、古い近江商人の屋敷町がのこっています。
一帯を五個荘というそうです。

狭いエリア内ですが、おちついた独特の雰囲気がのこる街並みです。

五個荘にある大城神社
ここも静かで落ち着いた良いところでした。

それでは近江鉄道電車に乗って、蒲生氏郷ゆかりの街・日野町へ移動しましょう。

【アクセス】JR安土駅から 近江鉄道五個荘駅まで歩く 22,000歩
【料金】桑実寺拝観料 兼 繖山入山料 300円
【満足度】★★★★☆