高野山・町石道を上らずに、下ってみる

【和歌山県・高野町→九度山町 2022.8.15】
高野山にて金剛峯寺境内を見てまわったあと、高野山・町石道をあるいてみたいと思います。
そもそも町石道(ちょういしみち)とは、九度山から高野山金剛峯寺へと上がってくるときに通る表参道にあたるもので、この道が代表的に「高野山参詣道」とされています。
町石道ですが、空海上人(弘法大師)が金剛峯寺までのぼるための参道をひらいた際、道しるべとして1町(109m)ごとに柱を立てました。もとは木製のものだったそうですが、鎌倉時代に五輪卒塔婆形の石柱に立て替えられます。
金剛峯寺の根本大塔から九度山の慈尊院まで22kmに180基、根本大塔から反対方向へ奥之院の弘法大師御廟までの4kmに36基、計216基で、いまもその内179基が当時のままの形で残っています。
今日歩くのは、根本大塔から慈尊院まで(現実には、さらにその先の九度山駅まで)ですので、上るのではなく下ることになります。

紫色のマークが今回訪れた場所です。

根本大塔から

高野山・根本大塔から
壇上伽藍・中門をくぐりました。

大門を通って

そして大門の前を通過します。

現在午後2時半です。
ここから九度山まで下りきるのに4時間と見込んでいます。夕刻6時半であれば今の時期ならまだじゅうぶんに明るいので危険はないでしょう。

町石道へ

まずはこんな山道を下ってゆきます。
これが町石道の名の由来になる石柱です。
谷間をわたる木橋

はじめの内は参詣道というよりまさに山道で、えぐられた谷にかかる木橋をしばしば渡ります。
なお木橋とはいえしっかりした造りで危険はありません。

山すべてが聖域のため
いかにも山深い雰囲気です

ほんの時々ですが、視界がひらけます。

これは珍しい、谷側にたつ石柱
陽射しの関係か、まるで墨絵のような山並風景
いったん車道をわたります。

ここまでで1/4ほど下りてきました。
あとから分かったことですが、くだる場合は最初はひたすら下り、半ばはアップダウン、そして最後はいっきに下ることになります。

弘法大師ゆかりの袈裟掛け石

袈裟掛け石

これは袈裟掛け石で、弘法大師が麓から登ってくる際にはこの岩に袈裟を掛けて一休みしたそうで、俗界と聖域との境界にもなっているそうです。

林道のような立派な道になりました
ここは雨水が流れえぐられたのでしょう

そろそろ半分目

分かれ道には必ず標識があります。

分かれ道にはかならず標識があります。
歩く道は細いところがあるというだけで、獣道もないし、危険なところもありません。
長距離を時間をかけて歩いても良いのであれば、ハイキングには最適でしょう。

ずいぶん下りてきた印象で、
環境が変わってきました。
とつぜん集落が見えました

弘法大師ゆかりの二つ鳥居

二つ鳥居

なぜ鳥居が二つ並んでいるのか
https://tabi-mag.jp/wa0251/#:~:text=

街並みが見えてきました

やっと街並みが見えてきました。
この時点で19時前なので、4時間半かかってまだ終点にたどり着いていません。

九度山駅に到着

南海・九度山駅

九度山駅に20時前に到着しました。
結局、根本大塔から慈尊院までの180町(22km)には5時間弱かかりました。
もし上るのであれば、6~7時間は見ておくべきです。

(最終地点の慈尊院の写真はうっかり撮影するのを忘れていました)

高野山町石道マップ(わかりやすい写真付)
https://assets.ctfassets.net/8kohjgazu1qe/o64FW8nT5HObDQVR9gUz3/f558532cbf6f17c9d9b02cd8b93e2721/map_choishimichi.pdf

【アクセス】高野山・根本大塔から南海電車・九度山駅まで歩きました。
【満足度】★★★☆☆ (とにかく距離が長い。しまいには飽きてきました。)