花、紅葉見ごろ,和歌山

【和歌山県・有田郡有田川町 2022.10.20】大阪から紀州路快速で和歌山駅へ、そこから紀勢線に乗り換えて30分ほどさらに南へむかうと有田(ありだ)に着きます。ここは日本有数のみかんの産地ですが、有田川が瀬戸内海にながれこむ風光明媚な土地でもあります。西側(海側)が有田市、東側(山側)が有田郡にわかれますが、有田郡の山の斜面にはみかん畑がひろがり、また山頂付近には風力発電の風車がならび、そして「鷲ヶ峰コスモスパーク」があります。鷲ヶ峰コスモスパークは咲き誇るコスモスの規模こそ大がかりではありませんが、山頂からコスモス畑越しに瀬戸内海や紀州の山並みを望める絶好のビューポイントがあります。しかも今はみかんの出荷時期でもあるので、色づいた蜜柑がたわわに生っている光景も見られるはずです。 紫色のマークが今回訪れた場所です。 駅から山へ 一般道にもみかん畑がつづく 山の麓も、山の斜面もみかん畑 山道に入りました JR藤並駅を出てから山の入り口まで5kmほど歩いてきましたが、その間ずっとみかん畑が続いています。みかんの産地とはいえ、驚きの光景です。 山をのぼる ずいぶん上がってきました 中央の山頂に見える建物が目指す先です どこまでも拡がるみかん畑 観光客用につくられた広い道に合流しました 鷲ヶ峰コスモスパーク コスモスパークに到着しました。 藤並駅から距離にしておよそ10km、標高586mの山頂に2時間半ほどで到着しました。 瀬戸内海をのぞむ 前方に、黄色いコスモスもある コスモスと瀬戸内海の眺望 黄色いコスモス コスモスパークの建物内には、トイレと飲み物の自動販売機があるだけなので、ゆっくりくつろぐこともできません。初夏のツツジと秋のコスモスだけでは人が訪れる時期も限られており、レストランや茶店を出すわけにもいかないのでしょう、せっかく立派な建物があるのに残念です。小一時間居ましたが、退屈してきたので帰ることにします。 帰路 ススキと 下りるまでもなく、コスモス畑を出たところにススキが群生していました。コスモスを撮ったのと同じアングルで写真に収めてみましたが、これはこれで良いです。 山を下り、有田川をわたる セイタカアワダチソウが空き地いっぱいに 【アクセス】JR藤並駅から徒歩で往復、29,000歩【入場料】無料【満足度】★★★☆☆ ... Read More | Share it now!

神社・仏閣,和歌山

【和歌山市 2022.9.24】先日(2022.9.3)たずねた滋賀の三井寺がなかなか良かったので、名前の類似からここも良いのではと勝手に期待して、和歌市内でもずっと南にある紀三井寺まで歩いてみることにしました。和歌山城から5.5km、1時間ほどの道のりです。ところが、紀三井寺は三井寺とは何の関係もありませんでした。そもそもは奈良時代に唐の僧・為光(いこう)上人により千手観音を尊像として開基されました。鎌倉時代には僧侶の数も500名を越え、江戸時代には紀州徳川家の歴代藩主がたびたび参詣したとのことですからこのあたり一帯ではもっとも大きくて由緒ある寺院だったのでしょう。紀三井寺の名は、紀州の、三つの井戸がある寺からきているようで、いまも山内では清浄水(しょうじゅうすい)、楊柳水(ようりゅうすい)、吉祥水(きっしょうすい)の三井より清水が絶えることなく湧き出ているそうです。なお正式な寺号は、金剛宝寺といいます。 紫色のマークが今回訪れた場所です。 和歌山市内を南へあるく 和歌山市中心街の立派な道路 途中に立ち寄ったお寺(延命院) 中心街を離れると、退屈な道が延々とつづきます。 紀三井寺 紀三井寺・楼門 紀三井寺に到着しました。歴史を感じられない楼門、シャッターを閉めた商店、正面にある電信柱、数々の看板... Read More | Share it now!

城郭・史跡,和歌山

【和歌山市 2022.9.24】和歌山城は、豊臣秀吉が弟・秀長に紀州を平定させてのち当時若山(のちに和歌山と改名)と呼ばれていた地に、築城の名人・藤堂高虎を城普請奉行として、わずか1年で築城させたのが始まりです。その後江戸時代になって、浅野幸長が37万石で紀州藩主となり城主となると大改修をおこないます。つづいて徳川家康の十男・頼宣が55万石で入城し、のちに徳川御三家のひとつにかぞえられる紀州徳川家を興すことになります。城郭は紀州徳川家の居城だっただけにずいぶん立派なものだったようで、第二次大戦前までは天守閣をふくむ11棟の建物が国宝に指定されていましたが、和歌山大空襲によりすべて焼失してしまいました。現在のこる天守閣は昭和30年代にコンクリートで復元されたものです。 紫色のマークが今回訪れた場所です。 和歌山城へ 和歌山城・全景 濠と石垣 一の橋をわたり大手門へ 石垣は往時のものが遺っているため、なかなか見ごたえがあります。実際に歩いて見たのとは順番が変わりますが、次に和歌山城に現存している石垣を歴史的に古いものから順にならべてみます。 石垣 石垣① 以下、3種の石垣は築かれた時代により、使われた石の種類と組み方がそれぞれ異なります。石垣①は豊臣時代に築かれた、紀州青石など自然石を切り出してそのまま積んだ野面積み。 石垣② 石垣②は浅野時代に築かれた、和泉砂岩を打って形をととのえ接ぎ合せながら積む、打込みハギ。「ハギ」とは「接合」の意味です。 石垣③... Read More | Share it now!

街歩き・山歩き,和歌山

【和歌山県・高野町→九度山町 2022.8.15】高野山にて金剛峯寺境内を見てまわったあと、高野山・町石道をあるいてみたいと思います。そもそも町石道(ちょういしみち)とは、九度山から高野山金剛峯寺へと上がってくるときに通る表参道にあたるもので、この道が代表的に「高野山参詣道」とされています。町石道ですが、空海上人(弘法大師)が金剛峯寺までのぼるための参道をひらいた際、道しるべとして1町(109m)ごとに柱を立てました。もとは木製のものだったそうですが、鎌倉時代に五輪卒塔婆形の石柱に立て替えられます。金剛峯寺の根本大塔から九度山の慈尊院まで22kmに180基、根本大塔から反対方向へ奥之院の弘法大師御廟までの4kmに36基、計216基で、いまもその内179基が当時のままの形で残っています。今日歩くのは、根本大塔から慈尊院まで(現実には、さらにその先の九度山駅まで)ですので、上るのではなく下ることになります。 紫色のマークが今回訪れた場所です。 根本大塔から 高野山・根本大塔から 壇上伽藍・中門をくぐりました。 大門を通って そして大門の前を通過します。 現在午後2時半です。ここから九度山まで下りきるのに4時間と見込んでいます。夕刻6時半であれば今の時期ならまだじゅうぶんに明るいので危険はないでしょう。 町石道へ まずはこんな山道を下ってゆきます。 これが町石道の名の由来になる石柱です。 谷間をわたる木橋 はじめの内は参詣道というよりまさに山道で、えぐられた谷にかかる木橋をしばしば渡ります。なお木橋とはいえしっかりした造りで危険はありません。 山すべてが聖域のため いかにも山深い雰囲気です ほんの時々ですが、視界がひらけます。 これは珍しい、谷側にたつ石柱 陽射しの関係か、まるで墨絵のような山並風景 いったん車道をわたります。 ここまでで1/4ほど下りてきました。あとから分かったことですが、くだる場合は最初はひたすら下り、半ばはアップダウン、そして最後はいっきに下ることになります。 弘法大師ゆかりの袈裟掛け石 袈裟掛け石 これは袈裟掛け石で、弘法大師が麓から登ってくる際にはこの岩に袈裟を掛けて一休みしたそうで、俗界と聖域との境界にもなっているそうです。 林道のような立派な道になりました ここは雨水が流れえぐられたのでしょう そろそろ半分目 分かれ道には必ず標識があります。 分かれ道にはかならず標識があります。歩く道は細いところがあるというだけで、獣道もないし、危険なところもありません。長距離を時間をかけて歩いても良いのであれば、ハイキングには最適でしょう。 ずいぶん下りてきた印象で、 環境が変わってきました。 とつぜん集落が見えました 弘法大師ゆかりの二つ鳥居 二つ鳥居 なぜ鳥居が二つ並んでいるのかhttps://tabi-mag.jp/wa0251/#:~:text= 街並みが見えてきました やっと街並みが見えてきました。この時点で19時前なので、4時間半かかってまだ終点にたどり着いていません。 九度山駅に到着 南海・九度山駅 九度山駅に20時前に到着しました。結局、根本大塔から慈尊院までの180町(22km)には5時間弱かかりました。もし上るのであれば、6~7時間は見ておくべきです。 (最終地点の慈尊院の写真はうっかり撮影するのを忘れていました) 高野山町石道マップ(わかりやすい写真付)https://assets.ctfassets.net/8kohjgazu1qe/o64FW8nT5HObDQVR9gUz3/f558532cbf6f17c9d9b02cd8b93e2721/map_choishimichi.pdf 【アクセス】高野山・根本大塔から南海電車・九度山駅まで歩きました。【満足度】★★★☆☆ (とにかく距離が長い。しまいには飽きてきました。) ... Read More | Share it now!

神社・仏閣,和歌山

【和歌山県・高野町 2022.8.15】今日は高野山をたずねてみたいと思います。お盆にたずねることに宗教的な意味はなく、ともかく下界は暑くてかなわないので高野山まで上がってしまえば少しはしのぎやすいだろうと、理由はいたって単純です。ところで高野山という名の山は存在しません。「高野山」とはその地域一帯の名前で、1000m級の山に周囲を囲まれた標高850mの盆地全体が金剛峯寺の境内となっており、すなわち高野山イコール金剛峯寺の寺町となります。 紫色のマークが今回訪れた場所です。 極楽橋から登ってゆく 極楽橋... Read More | Share it now!

街歩き・山歩き,花、紅葉見ごろ,和歌山

【和歌山県・紀の川市 2022.4.2】「桃源郷」とは中国の古い話で、漁師が船で桃の咲く林に迷い込み、その林を抜けたところで洞窟をみつけ、その洞窟を抜けると、災いも争いも飢えもない平和な土地にたどり着いたことから「桃源郷」=「理想郷」の言葉がうまれます。ですから理想郷には桃が咲きほこっていたというのではありません。そのことを考慮すると、桃畑に「桃源郷」をキャッチワードとするのはいくらか無理があるようにも思うのですが、それはさておき、和歌山県紀の川市が「桃源郷」とうたう、桃の聖地を訪ねてみます。本日は根来寺でサクラを愛でたあと、ひたすら歩いて紀の川の桃源郷へ向かいました。 紀の川へ向けて歩く 紀の川へ トンネルをぬけると... Read More | Share it now!

神社・仏閣,花、紅葉見ごろ,和歌山

【和歌山県・岩出市 2022.4.2】「日本さくら名所100選」なるものがあります。日本さくらの会という組織が選出したものだそうですが、まったくご当地への忖度なしに100名所を選んだとは言い切れません。しかし今まで多くの土地に(桜の)花見にいった内で、この100選に入っている名所でハズレはありませんでした。ですから近年は、花見の季節になるとまず「日本さくら名所100選」を参考にしています。さて今年は、和歌山県の根来寺と、滋賀県の豊公園(長浜城)をリストアップしました。「さくらの見頃情報」によると、今週末は、根来寺の桜は満開前、豊公園は三分咲き。来週末になると、根来寺はすでに週半ばに満開、豊公園はちょうど満開とのこと。そこで今週末に根来寺へ、来週末は豊公園へ桜を見にゆくことにしました。 バス停から根来寺へ 岩出図書館・前庭 JR和泉砂川駅からのバスを根来寺にもっとも近い岩出図書館前で下りると、この見事な桜並木が迎えてくれます。 ここから根来寺まで歩きますが、すぐそこと言う距離です。 根来寺・大門 根来寺大門をのぞむ 根来寺・大門 桜道をあるく 大門をくぐり、桜道を歩いて行きます 人出はあまり多くない 大門から本坊への道沿い じつに見事な桜風景です。青空でないのが残念。 光明殿 光明殿入口にあたる鐘楼門 光明殿は正式には「常光明真言殿」といいます。この根来寺を興した覚鑁(かくばん)上人を本尊としています。 鐘楼門から光明殿へ 光明殿境内... Read More | Share it now!