山登り,大阪

【大阪府・河内長野市 2025.9.23】今日のぼる山は金剛山系にありながらまったく人気のない山です。その山名は根古峰ねこみね、と聞いても大阪在住の登山愛好家ですらほとんどの方が知らないでしょう。一日に平均3人登るとして年間1000人、そのうち990人の方はつまらん山だったとぼやき一月もすればそんな山に登ったことすら忘れるかもしれません。奈良県の二上山から大和葛木山をへて金剛山系へ、この人気の山々をつないであるくルートが関西の登山愛好家なら5回や10回は(あるいは人によっては百回以上も)あるいた経験のあるダイアモンドトレイル(以下、ダイトレ)です。そのダイトレを金剛山から岩湧山へと歩いていると、【根古峰山頂... Read More | Share it now!

街歩き・山歩き,山登り,滋賀

【滋賀県・長浜市 2025.9.7】 今日歩きに行こうとしているのは、「山本山」という名の山です。大阪市内に居住する私のスマホで「山本山」と検索すると、「山本山 阪急うめだ本店」「山本山 阪神梅田本店」と出てきます。これは言うまでもなく、お茶やら海苔やらを製造販売するあの会社、その大阪での出店店舗になります。「山本山」、たしかに一風変わった山名です。「山本山 名の由来」で検索すると、(京都)宇治の山本村出身の山本〇〇さんが上京して、お茶などを扱う商売をはじめ... Read More | Share it now!

山登り,兵庫

【兵庫県・神戸市 2025.9.2】今日の大阪の最高気温は36度と相変わらずの猛暑日予報ですが、神戸はうらやましいことに33度。神戸を主体にすると、北に連なる六甲山系と、南に面する瀬戸内海、さらに南西にある淡路島、それらの位置関係が(神戸の気候にとっては)たいへんよく、風や潮流がバランスよく夏でも市内を冷やしてくれるみたいです。大阪はもちろん、周辺の西宮や明石にくらべても夏の気温はいつも低めです。もっとも神戸に住む知人がいうには、神戸も大阪も暑いのは同じだとのことですが。 それはさておき、六甲山系は東西30kmにわたって連なるため芦屋市、西宮市、宝塚市にも複数の登山口があります。今日は「周辺の市より3度も気温が低い」に惹かれて、神戸市灘区の阪急・六甲駅からスタート、やはり神戸市北区の神戸電鉄・谷上駅をゴールとします。 登山口へ 神戸護国神社にあった案内板より 阪急六甲駅で下車して市街地を西へあるき、神戸護国神社の角をまがって北(山方向)に向かいます。その護国神社に摩耶山登山案内があったのでアップします。(摩耶山も六甲山系の一部です)案内図右下の【現在地】からひたすら北へ、杣谷をのぼり、杣谷峠へ、そこから穂高湖をまわってシェール槍に登頂、シェール道を西に進み、(そこから先は案内図にありませんが)北へまがってマムシ谷、炭ヶ谷をくだって谷上駅へ。 護国神社からまだしばらくは住宅地を歩きます 登山道全体を確認するにはYAMAPなど山のアプリが良いですが、六甲山の登山ルートはたくさんあるので、好みのものを選ぶには「六甲山ビジターセンター」のサイトを見ると参考になるのではないでしょうか。 住宅地を抜けると、この橋に出ます橋をわたって右が登山口 すぐに山道に変わります日陰と土の地面、さらに生活排熱がないのでいきなり体感気温がぐっと下がる 徳川道沿いに杣谷をのぼる 杣谷川の渡渉もあれば、 いかにも六甲山らしい岩盤質の山肌 ずいぶん細いところもあります いま歩いている道は徳川道。江戸時代末期に、いまの神戸市三宮あたりの西国街道路上で、備前藩の武士がフランス人水兵を斬りつける事件が発生。列強国がこの事件にかこつけて強談判してきたため、その武士を切腹させるとともに、今後のトラブルをさけるためなんと毛糖けとうに西国街道を優先使用させ、日本の侍には六甲山中にわざわざ迂回路をつくってこの道を使わせたとか。(毛糖は漢字がちがうので差別用語ではおまへん)徳川幕府がつくったゆえに「徳川道」といま呼ばれているようです。 水流量調整のための堰堤もいくつか越えます ほかにもこの道は「カスケードバレー」と名づけられていますが、カスケードとは「階段状に連続する滝」のことをいうので、この連続する堰堤で階段状の滝ができあがっていることから、きっとそう呼ぶことにしたのでしょう。現実にはその名はまったく定着しておらず、文字で見たことはあっても耳で聞いたことはありません。(ヘンな洋名にするから馴染んでもらえんのとちゃいますか) 木立の隙間から摩耶山がみえる 巨岩がゴロゴロ、まさに六甲山の風景 この石段は江戸時代のものでしょう ここでは短いながら渓流登りを体験 杣谷峠から穂高湖へ ここが杣谷峠、と思います(標識がない)両側の石積は徳川幕府作のはず、かつてはこれくらいの整った道が終始続いていたのでしょう いまの時代の「峠の休憩所」 穂高湖を周回する遊歩道をあるく さてこれから登るシェール槍と、つづいて歩くシェール道ですが、その名の由来は大正時代に神戸に暮らしたドイツ人のシェール氏が六甲登山のさいに好んで歩いた道ゆえシェール道、その道のつづく先の峰ゆえシェール槍と名づけられたとか。なんだかなあ、と思いませんか。大阪の金剛山には千回、二千回はざらで、なんと五千回登攀をやりとげた方までいます。しかしスズキ道とかタナカ峰とか、そのような名称はどこにもありません。 シェール槍、シェール道 高度でいえば、5~10mほどですが、このような岩登りが2ヶ所あります ふり返ると、穂高湖が 初心者でも登れないレベルではない、と思います シェール槍山頂から... Read More | Share it now!

山登り,神社・仏閣,大阪

【大阪府・豊能郡能勢町 2025.8.26】もう8月も終盤だというのに、いまだに大阪では猛暑日がつづいています。そんな状況下で、どこか山歩きに行けないものかと探してみました。京都も奈良も内陸になるゆえかさらに気温が高く、敬遠。神戸あたりはすこし気温が下がるものの、海寄りの山は岩盤質で樹林がすくなく木陰がないので夏場に山歩きは、不向き。もうすこし内陸にはいると京都や奈良と同じように気温は大阪よりも高く、パス。滋賀県の比良山系は琵琶湖がたくわえる豊富な水の影響か風が吹けば体感気温はぐっと涼しく感じられるのですが、山登り自体がきつくて今は体調が万全でないゆえ、断念。 では諦めるのかというと、長年関西一円を歩き回ってきた経験から、引出は他にもあります。大阪の最北端に位置する能勢町、ここは穴場です。なにが穴場なのかというと、大阪にありながら涼しい。天気予報で確認すると、今日の大阪市内の最高気温が36度、能勢町の最高気温は33度、早朝に家を出てめざす能勢妙見山を8時頃から登りはじめ正午前後に下山してしまえば、楽勝。であることを期待して、いざ出発。※正確には能勢妙見山は山頂付近にある寺院の名称であり、山の名としては「能勢」がつかない、「妙見山」と呼ぶべきようです。 初谷渓谷コース 妙見口駅近くにあった案内板より抜粋 前回2年前に歩いたときには、③の上杉尾根コースを登り、➃の初谷渓谷コースを下りました。登り下りともに大変良かった記憶があります。そこで今回は逆に初谷渓谷コースを登り、どのルートで下るかは山頂に着いてから考えることにします。先に結末を言いますと、山頂に着いた時点では➀の大堂越コースを下るつもりだったのですが、ふと気が変わって手前の新滝道コース(地図にはない➀と➂の中間あたり、リフト・ケーブル跡沿いにある道)をくだり、これが失敗でした。 妙見口駅から田園の中を、初谷渓谷コース登山口へ ここが入口です 渓流沿いの林道を歩きます 路面は自然の土、樹林で木陰、かたわらを渓流この3つがそろえば、暑さはぐっとやわらぎます。 なんとも涼し気なところに出てきました。実際にこのあたりは風が吹き抜けて快適でした 途中にあった、石で作った卵と牙のオブジェよくわからんので、写真だけ撮っておきます 渓流を渡渉する ここから渓流渡渉がはじまる 途中から渓流の渡渉をくりかえすことになります。前回この道を下った時には、渡渉した記憶はあるもののそれほど大変だった思いはないのですが、今回は昨夜の山間部での大雨の影響でしょうか、水量が多くてけっこう難儀しました。 十数回の渡渉があります 渓流を安全にわたるコツがあります。足元を濡らさないように岩の上を歩くと、足をすべらせて渓流に尻もちをついてずぶ濡れ、あるいはケガをすることもあります。このさい足元が濡れることは気にせず、水中の歩きやすいところに足を突っ込むことです。濡れても夏場ならすぐに乾きます。それでは冬場ならどうするか? 冬場に渓流渡渉はしない、それに限ります。 山頂の能勢妙見山(宮)へ このあたりから山道らしくなる 道が崩落したところもあるが、危険というほどでもない 緊急連絡する際の位置をしらせる番号札これが道標の代わりになる ここまでくると山頂も近い さいごに急坂をのぼる 能勢妙見山(宮)の鳥居寺でありながら鳥居があるのは、神仏習合のなごり 本殿 この寺院の正式名称は、「無漏山眞如寺むろさん しんにょじ... Read More | Share it now!

山登り,花、紅葉見ごろ,兵庫

【兵庫県・姫路市~高砂市 2025.4.30】兵庫県の南西部を播州あるいは播磨と呼びますが、東は加古川市から高砂市をへて西は姫路市へと播磨アルプスが連なります。この播磨アルプスですが、2~300mの低山ばかりではあるものの、その屹立する山容の美しさにくわえ山肌が岩盤におおわれ、おおいにスリルを味わえる登攀路もあれば、岩肌ゆえに樹林が繁茂しないため遮るものなく常に眺望を楽しめるという贅沢な山歩きを満喫できます。2年ほど前には中間にある百間岩とよばれる馬の背状の岩盤をのぼって鷹ノ巣山から東へ向かい高御位山に登頂、さらに東へと下山道をたどりました。そこで今回は西の登山口からはいって桶居山へと登頂、さらに西へあるいて鷹ノ巣山へ、そこから百間岩をくだってみたいと思います。 桶居山へ 深志野登山口からはまず竹林へ踏み込む タケノコとしては収穫していないみたいこれだけ育ってしまうと、すでに小ぶりの竹でしょう 岩の露出した急坂をのぼる やがて岩盤の急坂にかわる 中央の三角錐が桶居山 随所にクロバイが咲いていました 登ってきた峰をかえり見る 桶居山が近づいてきました 桶居山へ最後のアプローチ 桶居山山頂 鷹ノ巣山へ 低山ゆえ峰々に電柱が立つのは致し方ない 桶居山をふり返るピラミダルという形容がありますが、まさにコレ さらに進んでもう一度振り返ります いったん山脈の内陸側(北面)へ回ります様相もすこし変わりました 山肌が岩そのものなのか樹木がまばら ふたたび海側へ、右のピークが鷹ノ巣山 鷹ノ巣山から東方向を見る... Read More | Share it now!

山登り,和歌山

【和歌山市 2025.4.24】和泉山脈(別称:紀北アルプス)は標高が500ⅿにも達しないような低山ばかりで、これといって山容の美しい秀峰もありませんが、ときに瀬戸内海から淡路島をのぞみ、ときに紀ノ川のながれる和歌山の町を見下ろしながらほどよく整備された道をのんびり歩くのは、気持ちひきしめてピークをめざす登山とは違う、たとえば癒しの山登りを楽しめます。地理的には大阪と和歌山の府県境をなすように山峰が連なっており、大阪側からも和歌山側からもいくつもの登山道があり、かつその道が複雑に交差するためルートはほぼ無数にあるといえます。今日は和歌山市の市域にあるJR六十谷むそた駅から北へと山道をあがり岩神山、さらに北へのぼりつづけ見返り山で大阪府との府県境にいたり、そこから府県境沿いの尾根道を大福山へ、つづいて南東に進路をかえ籤法ヶ嶽せんぽうがだけから地蔵山をへて一気に南へくだり、やはり和歌山市のJR紀伊駅までもどります。ちなみに勇ましげな山名も出てきますが、もっとも標高の高い大福山でも427m、新緑のもと危険箇所もない山道をのんびりあるく予定です。 登山開始 六十谷駅から20分ほど一般道をあるくと、何気ない細道があり、これが登山口になります いきなり樹林地に入ります いかにも手作りっぽい橋をわたる このあたりまでは山登りというよりも山里を散歩するといった感覚で、トレッキングポール(スティック)まで用意してきた方々なら拍子抜けするかもしれません。 岩神山 徐々に登りがきつくなってきます そしてこの急坂道、長々とつづきます 岩神山から紀ノ川、和歌山市街、瀬戸内海をのぞむ 岩神山はたかだか標高238mの山ですが、後半は急坂道で一気に登るのでけっこう堪えます。とくに(個人的に)この日は胸の調子が良くなかったので、なんどか手すりにつかまりながら登る羽目になりました。 見返り山、大福山 岩神山を後にすると、この分岐で左へマイナーな分岐点でも標識があるのは助かります 新緑がまぶしい、たのしい山歩き 見返り山から先程と同方向をのぞむ ここも新緑が映えて美しい 大福山山頂 大阪側の阪南、泉南方面をのぞむ ミツバツツジ... Read More | Share it now!

街歩き・山歩き,山登り,神社・仏閣,花、紅葉見ごろ,奈良

【奈良県・桜井市 2025.3.31】神様について、少々ややこしいですが、ここは肝心なところなので詳しく書いておきます。日本の神話においては天照大御神あまてらすおおみかみが最高神ですが、アマテラスが神のくらす天上界の主宰神(その世界を統べる主たる神)であるのにたいして、人がすむ地上界で国づくりをおこなったのが大国主神おおくにぬしのかみであり、そのためオオクニヌシは地上界(葦原中国)の主宰神とされています。さてアマテラスの数代あとの孫のひとりが日本の初代天皇である神武天皇です。神武天皇は127歳まで生きたということになっているので、このあたりの記紀(古事記と日本書紀)の記述はずいぶん疑わしいのですが、日本人として実直に信じるならば、いまの天皇家はアマテラスの後裔ということであり、それゆえに現人神あらひとがみとされています。そのアマテラスの弟が須佐之男命すさのうのみことであり、オオクニヌシはスサノオの数代あとの孫とされています。すなわちオオクニヌシは天皇家とは直接血のつながりがありません。それどころか記紀を読んでいるとスサノオは暴れん坊であったとか、オオクニヌシは優しい性格ゆえに兄弟に虐められていたとか、なんだか神様でありながら人間くさく身近に感じられるところが多々あります。個人的な推論ですが、天上界の主宰神アマテラスを天皇家の始祖とすることで、地上界のオオクニヌシをはじめ各地で祀られる氏神や鎮守神らと区別して、あくまでアマテラスすなわち天皇家は手の届かないものとします。そのうえで地上界の神々は人がスガルも良しアガメルも良し、困ったときだけの神頼みもOK、しかも家内安全・商売繁盛・厄除け・交通安全・念願成就・病気平癒・恋愛・結婚・安産なんでもござれ、任せなさい、頼りなさい、ということになったのでしょう。ということは、オオクニヌシこそ我ら平民のたよれる神様の、さらにその親方ということになります。オオクニヌシが祀られている神地としては出雲大社がもっとも有名ですが、奈良県・桜井市の三輪山にも祀られています。むしろ三輪山に祀られたとする歴史の方が古く、山麓にある大神神社おおみわじんじゃは日本最古の神社と記録されています。ところが大神神社の主祭神はオオクニヌシ(大国主)ではなく、オオモノヌシ(大物主)です。じつはオオモノヌシはオオクニヌシの異名です。なぜ異名で呼ばれるか... Read More | Share it now!

街歩き・山歩き,山登り,神社・仏閣,奈良

【奈良県天理市・2025.3.9】国見山とは、その土地の国人(地頭、君主など)あるいはときに天皇が高台にのぼって一帯を見わたし世の平和を確認するための、その高台をふくむ山のことを指します。ネットで「国見山」と検索すると、全国に30ぐらいは同名の山があるようで、文明の利器のない時代にはとりあえずは高いところへあがり上から自分の目でみて確認していたのであろうことが察せられます。奈良県およびその周辺にも国見山という名の山は二つ三つありました。どのような意図で「大」の一字を加えたのでしょうか、その一字で大国見山は全国で唯一の山になっています。けっして大きな山ではありません(標高498m)考えられることは、非常に歴史がふるく記紀(古事記と日本書紀)にも祭神についての記述がある石上いそのかみ神宮とその元社といわれる石上神社がふもとに鎮座することから敬意の意味で「大」をつけたのではないか。そんなことまで考えてみたのですが、存外に「大奮発」とか「大サービス」ぐらいのノリで後世の人があてがっただけなのかもしれません。 天理教団から石上神宮へ 神殿とよばれる天理教本部前を通る 天理市は新興宗教の団体である天理教からその名がついた文字通りの宗教都市といえます。街を歩いていても違和感はありません。むしろ放置ごみや吸殻のポイ捨ても見当たらず、住民のマナーはきわめて良いように見受けられます。その意味では大阪市も大阪市民も... Read More | Share it now!

山登り,大阪

【大阪府千早赤阪村 2025.2.10】半年ぶりに金剛山を登りに行きます。今回は雪の金剛山、そうなると5年ぶりぐらいになります。どのルートから登ろうかと考えましたが、やっぱり一番好きなカトラ谷ルートを登ることにしました。なんども登っている金剛山ですが、前回雪の金剛山に登ったときはもっともポピュラーな千早本道だったので、「雪の金剛山をカトラ谷ルートで登る」となるとはじめての体験ということになります。こうして登る季節やルートを替えて組み合わせると、常にはじめての体験ができていつも新鮮に楽しめます。 黒栂谷道へ 左は黒栂谷道へ、右は千早本道へ 普段の休日なら99%の登山者が千早本道へ向かいますが、今日は平日でもあり氷瀑や雪景色を楽しむ目的のリピーターが多いのか1割ぐらいは左に折れてゆきます。(それでも千早本道への登山客が9割) 左はカトラ谷へ、右はタカハタ谷へ(カトラ谷へ直進する黒栂谷道からはすこし逸れています) 腰折滝の氷瀑が有名だからでしょうか、ここで8割ぐらいの人がタカハタ谷に向かいます。聞いたところでは、冬のタカハタ谷ルートは休日ともなると腰折滝の氷瀑目当ての登山者が殺到(やや大袈裟)して道幅の狭いところでは渋滞するそうです。 ところで前方で屈んでいる方は、ここでアイゼンを装着していました。ちなみに千早本道はなんとかなるかもしれませんが、雪のカトラ谷やタカハタ谷ルートではアイゼン(あるいはチェーンスパイク)は必携です。 まだこのあたりは林道の趣きです 山水がながれる一帯は一面の氷結 カトラ谷を登る 1番目の滝は左側をロープをつかって登る 2番目の滝は右から巻くように上がります この谷を遡ってゆきます/... Read More | Share it now!

街歩き・山歩き,山登り,兵庫

【兵庫県・西宮市~芦屋市 2025.1.30】六甲山系の東寄り(すなわち大阪寄り)に海側から登るときは西宮市または芦屋市の鉄道沿線から歩きはじめることになります。JR、阪急、阪神の3路線で行けますが、いずれにしろ降車した駅から山手に向かって歩くことになります。この場合の山手はイメージ通りの「山の手」で、なかには関西屈指の高級住宅街もふくまれています。じつはこの山の手が苦手です。理由はお金持ちが住んでいる地域だから、ではありません。お金持ちが集まって住んでいるのは一部地域で大半は平均的な庶民が暮らす住宅地です。下町との違いは、住宅地が独立しており店舗が少ない。コンビニもほとんど見かけない、規制で自動販売機すらない地域もある。すなわち不便。周囲はえんえんと住宅がつづくだけで風景に趣きがない、そのなかを急な坂道、しかも舗装された路面の固い道路が山へとむかって伸びている。楽しくもないし足は痛い。 とうことで敬遠しがちなのですが、山手の住宅地をすぎるとそこにあるのはどこにもある山。私にとっては大阪市内から往復1000円以下で行けるうえに歩きごたえのある有難い山々です。 甲山 甲陽園駅から住宅地を上がってゆく 坂道のピークで甲山が見えた 甲山の中腹にある神呪寺・仁王門 境内 境内奥の鳥居をぬけて甲山登山道がつづく 神呪寺かんのうじは神を呪のろうではなく、神呪が呪文じゅもんと同義語だそうで、ここは真言宗の寺ゆえ「真言の寺」くらいの意味合いではないでしょうか。 階段道を上がって行きます 大阪湾と、西宮~尼崎~大阪の町を見わたす 甲山山頂 甲山は標高309m、山頂こそなにもありませんが、山腹および周辺には神呪寺をはじめ多数の社寺、また甲山森林公園もあり、「歩きごたえのある散歩」にはもってこいの場所です。 北山貯水池 甲山を西へ下ると北山貯水池が見えてくる 北山貯水池を時計回りにまわる後方に六甲の山並み ふり返ると、甲山の全姿 甲山の位置づけは六甲山系の前座といったところでしょうか。独立した山で六甲山地には含まれても六甲山系にはふくまれません。これから登るガベノ城からゴロゴロ岳は、六甲山系にはふくまれますが、六甲山脈からはわかれて標高も低く海側に連なっています。※山脈(連山も類義語)が複数並行するものが山系、かたまりになっているものが山塊、ひろく一帯に山が集まっている場合は山地と呼び分けているようです。 ガベノ城 すっかり下りてしまいましたあらためて山手住宅地の舗道を上ります やっと山らしい風景になってきた 岩盤の急坂がつづきます 上の山頂あたりがガベノ城 ふり返ると、左に甲山 ガベノ城の石垣か? ここが山頂、ということはガベノ城の主郭? 本当にガベノ城なる城があったのか、帰宅してしらべたところ、ある朝日新聞の記事を見つけました。西宮市教育委員会文化財課の方の推測となっていますが、現場が城跡とは考えられない、石垣も城の防御にしては小ぶりすぎ治山目的で造られたのではないか、だれかがこの石垣をみて城と勘違いしたのでは、ということでした。朝日新聞の記事http://www.asahi.com/area/hyogo/articles/MTW20160314290690002.html ゴロゴロ岳 ゴロゴロ岳へは軽いアップダウン 見晴らしのよいところがありました ここがゴロゴロ岳山頂 写真には映らないようにしていますが、山頂一帯は保養施設のごとき建物が多数あり、とうぜん自動車で上がれる別の道がつくられていました。またゴロゴロ岳の名前の由来ですが、岩や石がごろごろあるからだろうと思っていたのですが、なんと標高が565.6m(計測当時、現在は565.3m)ということで標高から山の名がついためずらしい例です。 芦屋川へ下山 芦屋川への下山道は、 まさに岩石ごろごろ 快調に下り、 この岩場を上ると、 展望が開けます この下りは楽しかった!逆ルートでこの道をのぼってゴロゴロ岳山頂を目指すのもお薦めします。 芦屋川から六甲の山並みをのぞむ... Read More | Share it now!