青山高原を軽井沢と比較してはだめですよ

【三重県・伊賀市~津市 2024.5.17】
三重県の、東西で見ても南北でみてもちょうど真ん中あたりに青山高原はあります。
標高はせいぜい700m台に過ぎませんが、日本海から吹きこんだ北風が琵琶湖の湖上を吹きくだり、この高原一帯を吹きさらし、伊勢湾へと吹き抜けていきます。
風が強いため、むかしから山頂付近には高木が育ちません。最近はというと、風が強いのを利用して風力発電がさかんです。
登山に関していうと、春と秋はベストです。夏は日差しをさえぎる樹木がすくないのでとくに風のないときは暑さがこたえます。逆に冬は風のない日は陽だまりハイクも楽しめますが、風の強いときは吹雪になることもあります。
観光客や別荘購入者を呼びこみたい誰だかがこの青山高原を「関西の軽井沢」と呼んだようですが、まったく的外れです。どちらが良いとか悪いとかではなく、おなじように高原にあるという以外、共通するものはなにもありません。
個人的には好きな場所で2,3年に一回くらいは歩いています。今回もベストの時期に訪ねます。

西青山駅から歩きはじめる

近鉄西青山駅から遊歩道へ / ここは桜の並木道です
突き当りに乗馬クラブがある
すこしの間一般道の脇を歩きます

別荘地をぬける

車道をわたって林道に入ります
山道にかわりますが、道標は整っています
じつはこのあたりは別荘地

山道を歩いていると、ひょっこり別荘のための分譲地にとびだします。
自動車ならば別の道から入ってくるのですが、じつに広大な敷地です。どれほど分譲地があるのか見当もつきませんが、道沿いにたつ札を見るかぎりほとんど購入者の名前が記されています。はぼ完売したということなのでしょうか。
しかしほとんど別荘は建っていません。整地もされていません。数えるほどある建物も多くは長年使われることもなく廃屋となっています。

急坂の階段沿いも分譲地

登山目的で登るにしても息がきれるような急坂沿いにまで分譲地があることにも驚きますが、立札をみたところここらあたりも大方完売しています。
思うに、このあたりの土地を購入した人はろくに現地を見もせずに契約したのではないでしょうか。すなわち投資目的の購入。

土地だけでなく、建物付きの中古物件もあるようです。興味のある方は、まずは現地を訪ねてから購入を考えるべきかと思います。

ツツジに癒される

おだやかな道にはツツジが咲き、
新緑をいっそう引き立てます
見晴らしの良いところに出てきました

青山高原を楽しむ

室生山地をのぞむ
山並みを見ると、このとおり風車がいっぱい
伊勢湾まで望めます

東青山駅へくだる

風がつよく湾曲した木々
ちょっとした難所もありますが、無事に通過できます
途中100mほど下って布引の滝へ
滝への往復が本日一番の難所でした
滝見物あとは40分ほど林道をあるいて東青山駅へ
東青山駅まえの公園 / 後方に青山高原と風車がみえる

いくつかのルートがありますが、今回歩いた道なら登山というよりハイキング感覚で歩けます。布引の滝を往復する坂道は少々難ですが、全体にスニーカーやウォーキングシューズでも大丈夫です。
ただし春と夏のことで、冬と盛夏時については快適な山歩きは望めません。

【アクセス】近鉄西青山駅~乗馬クラブ~別荘地~髻山(もとどりやま)~丸山展望台~あせびの丘~布引の滝~東青山駅 22000歩 / 4h40m
【満足度】★★★★☆